【80億円強奪した36人】ブラジル中央銀行支店金庫破り事件

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投稿日:2024年5月28日 | 最終更新日:2024年5月28日

そして犯人は誘拐の被害者に!?犯行グループは36人。76mのトンネルを掘り銀行内に侵入、トンネル内には照明や空調まで取り付けられていた!ブラジルで起きた80億円金庫破り事件について調べてみた。

【80億円強奪した36人】ブラジル中央銀行支店金庫破り事件 概要

概要

2005年8月6日 ブラジル セアラ州フォルタレザ市にあるブラジル中央銀行支店の金庫で発生した盗難事件

  • 犯行グループは36人
  • 約1億6000万レアル(約80億円)盗難
  • 盗難の際に開けた金庫内部の床穴は76mの地下トンネルに繋がっていた
  • トンネル内部には照明器具や電気のこぎりが残されていた
  • 盗難グループは金庫破りの為に役3か月をかけてトンネル先の民家から4メートルの深さを支店まで掘り進んだ
  • 犯人が警報装置とセンサーを回避あるいは無効化したため作動しなかった。その為週末に発生した盗難は月曜日まで発覚しなかった
  • 盗難後回収されたのは2000万レアルのみ

【80億円強奪した36人】ブラジル中央銀行支店金庫破り事件 犯行の準備 

2005年8月にブラジルで起こった金庫破り

なんと犯人たちは実行の3か月前から準備していました。

犯行グループはまずフォルタレザ市の中心部にあった商業用の物件を借ります。

そしてこの物件は改装され天然芝、人工芝、植物などを販売する「造園会社」として看板を掲げていました。

縦、横70㎝四方、地下4mを走行する地下トンネルはこの「造園会社」から銀行の金庫の地下までの都市ブロック2区画78mに渡って作成されていました。そしてこの地下トンネルは崩落を防ぐために木製の梁モルタルセメントで補強された上でさらに照明や空調設備まで備え付けられていました。

かなり大がかりな準備を行っていた犯行グループですが事件後の捜査により、犯人には数学工学掘削などのプロが含まれていたことが解っています。

銀行の床は1.1mに及ぶ鉄筋コンクリートが障壁となっていましたが、それを突破する為のボトルカッター発煙バーナー電気ノコギリなどが金庫内部と「造園会社」の両方から発見されています。「造園会社」は指紋が付かないように生石灰で覆われていました。

【80億円強奪した36人】ブラジル中央銀行支店金庫破り事件 続々と犯人逮捕

警察当局の捜査により早々に犯人たちは捕まっていきます。

まずは8月6日の事件発生から4日目の8月10日に車を運送するトラックを運転していた2人の男が逮捕されました。その時運んでいた車3台から213万レアル以上の紙幣が回収されます。

そして事件発生から約2か月後の9月28日に5人の男が逮捕されます。この5人から「トンネルの掘削を手伝った」との供述を得ます。約522万レアル回収。

この時発覚した容疑者で逃亡しているのは18人で、このグループは国外逃亡の為に金庫破り数日前に小型飛行機を借りようと試みましたが失敗していたようです。

そこからさらに1か月後10月28日に金庫破りに関与した元警備員に関係する人物が逮捕されました。役8.5万レアル回収。次いで11月10にはさらに3人の容疑者が逮捕されています。

年が変わり2006年8月1日、ブラジル当局は東北部のリオグランデ・ド・ノルテ州の家屋から17.8万レアルが埋められているのを発見します。

【80億円強奪した36人】ブラジル中央銀行支店金庫破り事件 モグラ一派掃討作戦

ブラジル連邦警察はトンネル内から発見されたプリペイド電話カードから関連する携帯電話を突き止め盗聴に成功しています。その盗聴を元に2006年9月1日に「モグラ一派作戦」と命名した特殊作戦を決行し首謀者1人を含む43人の容疑者の逮捕に成功しました。その時回収できたのは27.5万レアルでした。

その後2007年1月28日に首謀者の1人を、同年4月19日にさらに容疑者を1人逮捕しています。

2007年4月までに事件に関連して逮捕された容疑者は54人、回収できたのは1億6000万レアル中のたった2000万レアル程でした。

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