高校2年生でやながわ有明海水族館4代目館長に就任した亀井裕介(かめい ゆうすけ)さん。子どもの頃から虫取りや川遊びが好きだった彼がどうして水族館の館長になったのか。亀井裕介さんについて調べてみました。
【亀井 裕介】18歳で水族館館長に!どんな人?
近年度々TVで顔を見る「18歳の水族館館長」亀井裕介さん。2022年までは「高校生水族館館長」で現在は「大学生水族館館長」です。
亀井裕介さんとはどんな人なんでしょうか?
亀井裕介さんは2023年現在佐賀大学農学部1年生に在籍しています。2022年高校3年生の時に他の研究者との共同論文として亀井裕介さんが福岡県で初発見した「ケシウミアメンボ」の観察や採集の結果を発表しています。
「やながわ有明海水族館」では中学3年生で副館長に、そして福岡県立城南高校2年生から4代目館長になりました。
やながわ有明水族館は福岡県柳川市にある水族館です。
高校生で実家住まいだった頃、館長になった亀井裕介さんは週1回実家から片道2時間30分かけて自転車で水族館まで通っていたそうです。
【亀井 裕介】”おきのはた水族館”から”やながわ有明水族館”に!どんな所?
やながわ有明水族館は元々2010年に「おきのはた水族館」としてオープンしました。初代館長の近藤潤三さんは元筑後中部魚市場長でしたが、環境悪化による漁獲量の変化を目の当たりにして何とかこの状況を食い止めたいという気持ちから、環境問題に取り組む大学へ研究費を寄付したり一般の人向けの啓蒙活動などを行なっていました。
この啓蒙活動の拠点となったのが「おきのはた水族館」こと現「やながわ有明水族館」です。
近藤潤三さんは私財をなげうち、もともとは冷凍倉庫だったものを改築し「おきのはた水族館」を立ち上げました。
個人が作った水族館なので、市営、県営の水族館のようにイルカや大きな水槽による魚の展示はありませんが、身近な川に実は生息している絶滅危惧種などの貴重な魚の展示がなされています。
「おきのはた水族館」はなぜ「やながわ有明水族館」になったのでしょうか?
実は一度近藤潤三さんが体調を崩され入院し、2016年に「おきのはた水族館」は閉館することになりました。その時後継として白羽の矢がたったのが高校生、大学生を主体として活動していた「有明海塾」でした。
この「有明海塾」は有明海の再生を目指す高校生、大学生が中心となって活動している団体です。
2016年に近藤潤三さんから「有明海塾」に運営権は引き継がれましたが、「若者が主体となって運営するならば」とういう条件の下、この引継ぎは実現しています。
「有明塾」に所属していた18歳の小宮春平さんが「やながわ有明水族館」の初代館長です。
このような経緯で「やながわ有明水族館」の館長は代々高校生~大学生が任命されています。
【亀井 裕介】18歳で水族館館長に!なぜ館長になったのか?経緯は?
「若者が主体となって運営する」やながわ有明水族館ですが、亀井裕介さんはどういった経緯で館長を引き受けることになったのでしょうか?
亀井裕介さんは幼いころから川遊びや虫取りが好きで、お父様はバイクで自然豊かな場所へお母様は科学館などに連れて行ってくれるような環境で育ってきたそうです。
魚に興味を持つようになったきっかけは小学校4年生の頃に行った沖縄美ら海水族館のジンベエザメに感動したことがきっかけでした。
そして小学校6年生の時「やながわ有明水族館」と出会います。その当時の館長から”川にも多種多様な生き物がいる”と教えてもらいそこから「身近な”川”にもこんなに知らない世界が広がっていたのか!」とのめり込んでいったそう。それ以来淡水魚に興味をもつようになったそうです。
「やながわ有明水族館」館長の説明で淡水魚に興味を持った亀井裕介さんはすっかり「やながわ有明水族館」を好きになり足しげく通うようになります。
そして常連になった亀井裕介さんをスタッフに顔を覚えられ水槽の掃除の手伝いやNPO活動にも参加するようになっていったそう。
中学校3年生の時その当時の館長が辞めるときに副館長に、高校2年生の時にまたその当時の館長が辞めるということで副館長だった亀井裕介さんが館長に就任しました。
【亀井 裕介】18歳で水族館館長に!閉館寸前の状態から再建
2016年にリニューアルオープンした「やながわ有明水族館」ですが、2021年にはコロナ感染症禍の影響で運営はかなり厳しい状況になっていたようです。
そんな中で館長に就任した亀井裕介さん。閉館の危機が迫る「やながわ有明水族館」を見事に再生させます。
亀井裕介さんはどうやって「やながわ有明水族館」を再生したのでしょうか。以下が亀井裕介さんが館長になってから行なったものです。
- やながわ有明水族館地元の生き物を中心に80種類以上を展示しているが、館長の亀井裕介さん自らが獲ってきている
- 子ども達に地元の生き物に触れてもらい、一緒に環境保全を考える
- 体験型イベントを多く開催する
- 1年間入館料を無料にする代わりに掃除や接客などを手伝ってもらう「子ども職員」を導入
その他に亀井裕介さん自身がメディアで取り上げられることが多くなり、TV企画に参加することで亀井裕介さんの知名度が上がり「やながわ有明水族館」の知名度を上げることに成功したのも大きいかもしれません。
亀井裕介さんのこれらの取り組みによりやながわ有明水族館の売り上げはV字回復をとげています。
実は亀井裕介さん、その他にも行政を動かして地域の環境保全に貢献したこともあるのです。
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