スノーピーク3代目社長、山井梨沙(やまい りさ)さんの経歴は?不倫・妊娠・取締役社長の辞任!不倫・妊娠の責任を取る形での辞任となったが、その他自動車メーカー「スズキ」の社外取締役の辞任を申し出たとの発表もされている。32歳という若さで代表取締役社長に就任した山井理沙さん。どのような経歴なのか興味が沸いたので調べてみた。
山井梨沙さん経歴
基本情報
家族
本職はアパレルデザイン関連
文化ファッション大学院大学(BFGU)ファッションデザインコース修士課程を修了後、国内アパレルブランドでデザイナーアシスタントとして就業し2012年スノーピークへ入社した。
スノーピーク入社以降の時系列
2013年 | アパレル事業課マネージャー就任 |
2014年 | アパレル事業「Snow Peak Apparel」立ち上げ。デザイナー兼務 |
2015年 | アパレル事業部シニアマネージャー就任 |
2016年 | 執行役員アパレル事業本部長就任。東京に新拠点を開設 |
2018年 | 執行役員企画開発本部長就任 |
2019年 | 代表取締役副社長就任。 スノーピーク地方創生コンサルティング取締役就任。 |
2020年 | 春夏シーズンより新たなアパレルブランド「ヤマイ(YAMAI)」発売 スノーピーク代表取締役社長就任 |
2022年 | Snow Peak Local Foodsを設立。 Snow Peak Local Foods代表取締役最高経営責任者就任 FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS開業 既婚男性との交際及び妊娠を理由として、 スノーピーク及びグループ会社の取締役の職務を辞任 |
その他、自動車メーカー・スズキ社外取締役、佐渡国際芸術推進機構理事も務めている。
実は不登校児だった
経歴だけを見ると、経営者一族であるとは言えスノーピーク入社後破竹の勢いで出世し、重責を担う立場となっている。しかし実は小学2年生時の同級生からのいたずらに対する担任教師の対応に不信感を持ち、そのまま中学校まで不登校だったという。学校へは行かなかったが家庭での自習は行い、習い事やキャンプで友達との交流も保たれていたとbusiness insiderの記事には書かれている。
山井梨沙を変えた父の言葉
高校はカトリック系の新潟清心女子高等学校に入学したが保守的な校風が合わず、学校よりもその時期はまった洋楽系ハードロックに没頭しライブハウスに通う日が多くなったという。しかし退学したいと打ち明けた後の教師との面談の席で、教師に頭を下げながら言った父・太さんの言葉
「先生方のご指導も聞かず、主張の強い子でご迷惑をおかけしました。でも、一人の人間として、この子の個性を認めてほしかったです」
business insider 2021.6.12
この言葉で絶対的に自分を信じてくれる存在を感じ、そこから梨沙さんは変わっていった。
その後、退学の話は取り消しとなった。梨沙さんは授業にも出席するようになり学級委員も任された。梨沙さんがクラスメイトの感じている理不尽を代弁する姿を見て信頼してくれる友人も増え、教師と前向きな交渉ができるようになっていったという。その時の「信念を曲げずに伝える事で誰かの役に立てる」という経験がその後の山井梨沙さんの原動力となっていったのではないだろうか。
スノーピークについても調べてみた
山井家はもともとは大工道具を扱う金物問屋であったという。創始者である祖父幸雄さんの趣味が山登りで自分や仲間が楽しむため、クライマー向けの道具(ギア)を開発し始めたことがスノーピークの始まりだったようだ。梨沙さんの父・太さんがスノーピークに入社しキャンプ事業を拡大していったのだが、開発したキャンプギアを試すため毎週のように家族や仲間とキャンプを行う環境で育っている。
スノーピークってどんな会社?
スノーピークと聞いてすぐ頭に浮かぶのはテントやアウトドア用品などのキャンプ用グッズだ。しかしスノーピークの公式サイトを見てみると「アウトドア」という環境をより楽しむシステムの構築にも力を入れているようだ。
遊衣住食働
スノーピークは「遊衣住食働」というコンセプトを掲げ事業展開している。
遊:キャンプ
「遊」はまさしくスノーピークの根幹ともいえる「キャンプ」のすばらしさを伝える事業である。キャンプ用品の製造販売と直営キャンプフィールドの展開やキャンプイベント企画をおこなっている。直営キャンプフィールドでは道具を持っていない初心者でも利用できる「手ぶらCANP」プランなど新規アウトドアファンの獲得にも努めているようだ。
衣:アパレル展開
スノーピークのアパレルの原点は街中でもアウトドアでも着られる服だという。スノーピークでは服飾職人と技術や文化を未来につなぐ活動の一つとしてその土地ならではの風土や技法をリスペクトしたアパレルライン「LOCAL WEAR」を展開している。また地域に根付いた労働と作業着の関係を取材・追体験できるキャンプツアー「LOCAL WEAR TOURISM」を通して、作り手と消費者をつなぐ活動を行っている。その他にも不要となった衣料品、テントを回収しその中からポリエステルを取り出し再生し新たな服を作り出す有機リサイクルを展開している。
住:アーバンアウトドア事業
スノーピークでは、工務店や土地開発事業者と連携し都会にいても身近に自然を感じることのできる家や暮らしの提案を行っている。
食:レストラン事業
素材と調理法により、キャンプの食体験を提供すことをコンセプトとしている『Snow Peak Eat』。地域の生産者から吟味して集めた食材で、その美味しさが最も際立つ調理をした“自然を食べる料理”を提供することをコンセプトとする『雪峰』。スノーピーク製品を使用して淹れる特製ブレンドコーヒーや、軽食などを気軽に楽しめる事をコンセプトとした『snow peak cafe』。以上3事業を展開している。
働:キャンピングオフィス事業
スノーピークではキャンプをしながらミーティングを行う『アウトドア研修』、オフィス内に目的に合ったアウトドアグッズを配置するという『オフィス空間変革デザイン』というユニークな事業と、Microsoft365クラウドを活用したテレワークや事業効率化の導入支援、上記事業を総合的に取り扱うコンサルティング事業の提供を行っている。
山井梨沙さん不倫、出産、辞任の決意
強い信念
山井梨沙さんは両親から「オリジナルを目指していい」という教育を受けてきたという。高校での退学騒動の際の父・太さんの言葉もそれを裏付けるものだろう。そしてそのスピリッツと子どもの頃のエピソードから垣間見える頑固さ、「自分で学んで出した答えは間違っていない」という強い信念があったからこそ、若年で大会社スノーピークの社長となるプレッシャーに負けず、その後の目覚ましい事業発展があったのだろう。そして今回の辞任にも彼女のその強い信念が感じられる。
子どもを育てる
スノーピークは事業コンセプトの「遊」の項目で「キャンプは子どもを成長させる」としてファミリー層を意識したアピールを行っている。不倫からの出産はそのコンセプトイメージを大きく傷つけるものだ。大きくスノーピークという企業イメージを傷つける事がわかっているからこそ、それでも誤魔化さず自分自身の「不倫、出産」を理由として自ら辞意を表明した姿勢には彼女の生き方を調べた今まったくの違和感を感じない。山井梨沙さんの34歳という年齢を考えれば、「子どもを産みたい」という気持ちがあるならばこのチャンスを逃すことはできないだろう。
相手の男性の情報は未だ出ていない。相手の家族に子どもがいるのか、今後どのように相手方と対応していくなどまったくわからない状況だ。このまま未婚の母として出産を目指すのか、相手方が離婚という選択をするのか。
どんな状況になるとしても、育ててきた会社のイメージが傷つくことも、自身のスノーピーク社長就任時を超えるバッシングが自分に向かう事も覚悟したうえで、それでも山井梨沙さんは「子どもを産む」と決意したのだろう。
不倫という倫理的に許されない行為でできてしまった命ではあるがその罪を負うのはその両親であり、できた子ども自身には何の落ち度もない。ただ今は無事にその命が産まれてくることを祈りたい。
参考
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