【O.J. シンプソン殺人裁判】元妻と友人の殺害！逃走とカーチェイス
une 17/1994 – O.J. Simpson infamous Ford Bronco chase happened. He was to be turned into the police, by his lawyer, and be charged with double homicide. O.J. and Al “A.C.” Cowlings was spotted driving down the highway and were followed by up to 20 police cars.
1994 年 1 月 17 日 – O.J. シンプソンの悪名高いフォード ブロンコ チェイス事件が発生しました。彼は弁護士によって警察に引き渡され、二重殺人罪で起訴されました。O.J. とアル “A.C.” カウリングスが高速道路を運転しているのが目撃され、20 台ものパトカーが追跡しました。
トム・ラング、フィリップ・ヴァンナッター、ロン・フィリップス、マーク・ファーマン
警察がO.J.シンプソンにニコール・ブラウンの死亡を伝える電話をかけたときの反応は、ニコール・ブラウンの死に動揺をしてる様子でしたが死の状況には関心がなく、子ども達が母親が殺害されたところや遺体を目撃したのかどうかだけを確認し子ども達に危害が加えられたかどうかは心配していませんでした。
事件翌日の6月13日、警察はO.J.シンプソンを警察署に呼び事情聴取をしています。
事情聴取の時、取り調べ官はO.J.シンプソンが左手に傷を負っている言事に気が付きます。その時はニコール・ブラウンの死後に怪我をしたと主張していましたが、O.J.シンプソンの車の中から血痕が見つかった事を伝えると6月12日に怪我をしたと言い犯行現場で収集された証拠との比較の為に自主的に自分の血液を提出しました。
そして翌6月14日にはO.J.シンプソンは1人目の弁護士を雇い弁護団”ドリームチーム”を結成し始めました。
6月17日にはDNA鑑定の結果が出そろい、2人の殺人容疑でO.J.シンプソンを起訴することが確定しました。ロサンゼルス市警はO.J.シンプソンに午前11：00までに自首するよう弁護士へ伝言します。伝言を聞きO.J.シンプソンは「自首したい」と弁護士に伝えていましたが、予定時刻になってもO.J.シンプソンは出頭せず、結果、所在地で逮捕すると通告をします。
しかし警察が逮捕に向かった先にO.J.シンプソンはいませんでした。
そして報道ヘリがロサンゼルスのハイウェイシステムでO.J.シンプソンの車を捜索しはじめます。
午後6時45分一人の警察官がO.J.シンプソンの車を発見します。パトカーがその車に追いつきましたが運転手から
「O.J.シンプソンが後部座席で彼自身の頭に銃口を突き付けている！」
と伝えられ、やむなく後退しました。
その後報道ヘリもO.J.シンプソンの車を発見しその後9機以上の報道ヘリが追跡に加わります。
多くの報道機関は予定番組を中断してこの事件を報道し、全国で推定9500万人がこのカーチェイスを視聴しました。
そしてその間様々なO.J.シンプソンに繋がる人々が自殺を留まるよう働きかける努力をしていたようです。
最終的にO.J.シンプソンは逮捕される前に母親と話す事を要求し、午後8時50分から1時間程母親と通話した後警察当局に降伏しました。
カーチェイスの途中には難前任もの見物人が追跡ルートに沿って陸橋を埋め尽くし、多くの人がO.J.シンプソンに逃げるように即すプラカードを掲げていました。
【O.J. シンプソン殺人裁判】元妻と友人の殺害！裁判員と証拠
アメリカの裁判では陪審員制をとっています。O.J.シンプソン殺人裁判では12人の陪審員と12人の補欠が選出されました。
陪審員の内訳は女性10人、男性2人でその内黒人9名、白人2名、ヒスパニック系1名でした。また裁判の過程で10人の陪審員が様々な理由で解雇され、最終的に残ったのはたった4人でした。
裁判では証拠として
- 犯行現場の遺体近くの血まみれの足跡の隣の血痕
- 現場の裏門へ続く血痕
- O.J.シンプソンの自家用車の内側、自宅の駐車スペースから正面玄関までに落ちていた血痕と皮手袋
- O.J.シンプソンの寝室にあった靴下の血痕
からO.J.シンプソンのDNAが採取されたこと、同様に皮手袋、自家用車の内側、寝室の靴下からニコール・ブランコやロナルド・ゴールドマンのDNAも採取されている事をあげていました。
またニコール・ブラウンと婚姻関係にあった時から続くドメスティックバイオレンスがニコール・ブラウンの殺害にまでつながったとしてニコールからの通報記録や家庭内暴力による逮捕記録、ニコール・ブラウンの妹からの証言などを陪審員に提出しています。
【O.J. シンプソン殺人裁判】元妻と友人の殺害！無罪判決
これだけの証拠があるにも関わらず、裁判の結果は無罪となります。
なにが起こったのでしょうか？
弁護団側は検察側が「黒人である」O.J.シンプソンに罪を擦り付けようとして画策したものである。という論調で弁護をしていました。
その中で取り調べをした警察官がかつて黒人の被疑者に対し「ニガー」という別称を用いていたことを取り上げ、取り調べる側に人種差別の意識があるという事を陪審員に強く印象付ける弁論をおこなっています。
また自身がドメスティックバイオレンスの被害を受けていたことを申請していなかったため、その被害経験が審判に影響するリスクから陪審員を解雇された女性がいました。
その女性が、インタビューで「O.J.シンプソンが虐待を行っていた証拠は彼が殺人を犯したことを意味するものではない」と発言したことにより、検察側は陪審員にドメスティックバイオレンスがあった事は証拠として受け入れられていないと判断し、その後ドメスティックバイオレンス関する部分は取り下げています。
最終的に陪審員は4時間の審議の末、O.J.シンプソンは無罪と結論付けました。
【O.J. シンプソン殺人裁判】元妻と友人の殺害！終わりに
これは彼のキャリアで最長のラッシュ タッチダウンだ
ビルズ」
O.J.シンプソンはアメリカンフットボール選手として輝かしい成績を残しています。
そしてあれだけの証拠がありながらも陪審員の判断で無罪となりました。
もしO.J.シンプソンが殺人罪で有罪になった場合「人種暴動」がロサンゼルスだけでなく全米で暴動が起きるのではとの懸念が高まり、結審の日、ロサンゼルス警察は全員12時間交代制の体制をとっていました。
O.J.シンプソンはアメリカの多くの黒人にとってまさしく英雄だったのでしょう。
この殺人事件の被害者、ニコール・ブラウンは白人女性でした。
この殺人事件の評決後の世論調査では国内の白人の75％がO.J.シンプソンを有罪と考えているのに対し、黒人の70％は無罪と考えているとの結果が出ています。
そして2010年の世論調査ですら、白人の83％が有罪だと考えている事に対し黒人は有罪だと考えているのは57％と差は縮まったとは言え、そこには明らかな「人種による差」が残っています。
ロサンゼルス市警の署長は無罪判決後
「新たな殺人犯がいるという意味ではない」
と言い、捜査再開の予定はないと発表しています。
O.J.シンプソン殺人裁判はアメリカに長く長く横たわる「人種」問題がその結論を曲げてしまった事件なのではないでしょうか。
コメント