仰天ニュースで取り上げられた横浜小学2年男児誘拐事件。犯行にはプリベイトカード式携帯電話や架空名義の銀行口座が用いられていました。その当時まだ電波の基地局が少なかった為捜査は難航。横浜小二男子誘拐事件、どんな事件だったのか調べてみました。
横浜小学生男子誘拐事件!3000万円身代金要求!プリベイトカード式携帯電話!架空名義の銀行口座!捜査難航!事件の概要は?
2000年4月20日、神奈川県横浜市神奈川区の小学2年生男子が誘拐され3000万円の身代金が要求されました。
犯人は当時個人特定の難しかったプリペイド方式の携帯電話を使い、3000万円を複数回に分けATMに入金させています。また、居場所を突き止めさせないよう、身代金引き渡しの場所を転々と変えていました。
最終的に警察は携帯電話から発信される微弱電波を逆探知し、事件発生から5日後の4月25日犯人が有馬温泉で宿泊しているところを突き止め逮捕しています。
この時、宿泊施設聞き込みを担当する捜査員50人のうち35人を集中させて投入していました。
被害者の7歳男児も無事保護されています。
この7歳男児誘拐事件ではプリペイド方式携帯電話や架空名義の銀行口座が用いられたこと、被疑者が広域にわたり移動したことが特徴的でした。
身代金3000万円!横浜7歳児誘拐事件、誘拐はどのように行われたのか
横浜7歳児誘拐事件の誘拐はどのように行われたのでしょうか?
誘拐は下校時を狙って行われました。
神奈川県横浜市の住宅街で7歳男児が友達と下校していたところ、送っていくと声をかけられました。男児が拒否すると強引に車に乗せ連れ去ったのです。
それから3時間後、父親の元に身代金3000万円を要求する電話が入ります。父親の通報を受けた神奈川県警察は即座に捜査体制を敷きました。
身代金3000万円!横浜7歳児誘拐事件、身代金受け取りはATMを転々と
横浜小学生男子誘拐事件では3000万円を分割してATMから入金させている事も特徴的です。
犯人は始め新横浜駅のATMで100万円を入金させます。
その後、誘拐3日目は「東京方面へ向かえ」の指示がありましたが、品川区に差し掛かったころで次は「五反田駅方向へ向かえ」と指示がはいりました。その後は次から次へと目的地を変えられましたが、犯人の動きはありませんでした。結局その日の捜査は打ち切られています。
誘拐4日目、この日は被害者家族側から15分おきに通話を試みますが、犯人と連絡はできませんでした。
そして誘拐5日目事件は動きます。その日は犯人から電話がかかってきて子どもの声を確認できました。その後2回目の電話で犯人から600万円を振り込めと指示がはいります。
警察はその電話の逆探知に成功します。犯人は時速150km以上で移動していることが分かりました。
「時速150㎞以上で移動している」ということは、その時犯人は新幹線で移動していたのでしょうか?
仰天ニュース横浜小二男児誘拐事件顛末。誘拐犯、犯人の名前は?
横浜7歳男児誘拐事件については平成12年、警察庁から国家公安委員会への報告として『4月25日未明に被疑者2名を検挙』と記録が残っています。しかし確認できた当時の新聞記事では1名のみ容疑者として名前があがっていました。犯人の名前は水谷雄一。事件当時37歳、無職の男でした。
もう一人は「堀米容疑者」という記載を一つ発見しましたが「堀米」という苗字以外の情報は現在ネット上で見つける事はできませんでした。誘拐されていた小学2年生男児は堀米容疑者に別のアパートで監禁されていました。
水谷雄一は神戸市の有馬温泉で兵庫県警捜査一課により検挙されています。
24日昼頃、小2男児の父親が犯人水谷雄一の携帯電話に電話しました。しかし犯人にはつながらずに「ツーカーホン関西…」というアナウンスが流れました。このアナウンスによって犯人が関西地区周辺にいることがわかりました。
24日午後3時半すぎに兵庫県西宮市内で身代金99万円が引き出されます。兵庫県警は携帯電話から発信された微弱電波が神戸市北区内の基地局で受信されたことを確認しました。これは基地局周辺に携帯電話の持ち主がいる可能性が高いことを示唆していました。
このことから兵庫県警は大金を犯人が所持していることも併せて、有馬温泉で宿泊している可能性が高いと判断して捜査員の大量投入を行います。
結果、犯人水谷雄一は豪遊していたクラブから出てきたところを 逮捕となりました。
犯行がうまくいって気が大きくなっていたんでしょうね。なかなか間抜けな結末です。
有馬温泉で豪遊していた水谷雄一と被害者の小学2年男児をアパートで監禁していた「堀米」。この状況から主犯は水谷雄一であったと思われます。
横浜7歳男児誘拐事件、誘拐犯と間違えられた教授
当時の記事で面白いものも見つかりました。
当時捜査中だった2000年4月24日午後、関西の私立大のA教授(43)が捜
査員に、犯人に間違えられ銀行の外に連れ出されて職務質問をされています。
ちょうど同時刻ごろに犯人の水谷雄一がさくら銀行西宮市役所出張所のATMで身代金を引き下ろしていたのですが、このA教授も同じころさくら銀行西宮支店のATMで現金を引き下ろしていました。この二つの支店は200メートルしか離れていませんでした。
この時県警には犯人は西宮支店で現金を引き下ろしていると誤った情報が入っていたようです。その数分後に犯人、水谷雄一から電話がかかってきた為、5分ほどで職務質問は打ち切られました。
A教授は捜査員から強い調子で『住所をいえ』『キャッシュカードはどこだ』などと質問を浴びせられた事と、写真を二回撮られたことに対してかなり憤慨しており、「有無を言わさず犯人と決め付けたかのような不当な扱いだった。警察の体質そのものを象徴的に示す事例であり、あえて刑事告訴に踏み切ることにした」と新聞社のインタビューに答えています。
それに対し警察側からは「職務質問の範囲内であり、職務執行上、問題
はなかった」と回答しています。
A教授は現場にいた警察官数人を特別公務員職権乱用、同暴行陵虐の疑いで神戸地検尼崎支部に刑事告訴し、県弁護士会に人権救済の申し立てを行ったとのこと。
その後どのような審判になったのかまでは追えていません。
横浜7歳男児誘拐事件、犯行の手段と報道
事件当時テレビ番組では架空名義の銀行口座がインターネットで売買されていて簡単に入手可能であること、プリペイド式携帯電話が身元確認無しで購入できるなどの情報をかなり詳細に流していたようです。
具体的な犯行手口を報道することで視聴率をかせごうとしていたのでしょう。現在でもその傾向は依然残っており、模倣犯を生み出す原因として問題視されています。
横浜7歳男児誘拐事件まとめ
今回は2000年に発生した横浜小学2年誘拐事件について調べてみました。
犯人は個人特定の困難なプリペイド式携帯電話を使い被害者家族と連絡を取り、3000万円を小分けにして、転々とATを変えながら入金させることで捜査をかく乱しようとしました。
当時は携帯電話の基地局も少なく逆探知は難し状況でしたが、携帯電話から常時発信されていた位置情報確認のための微弱電波を追うことで犯人を検挙することができました。
犯人は神奈川県から兵庫県まで移動しており、せしめた身代金で豪遊しているところを検挙されたようです。有馬温泉の宿泊施設の聞き込み捜査の為に捜査員50人のうち35人を集中投入することで犯人を検挙することができました。
横浜7歳児誘拐事件は水谷雄一という無職の37歳の男と、「堀米」の二人の人物による犯行でした。
身代金目的の誘拐事件は殺人という最悪の結果になることも多々あります。この事件でなによりも幸いだったことは、この小学2年生の男児が無事両親の元に帰る事ができた。ただただその一点につきると思います。
《中居正広、癌公表か?》1か月活動休止、活動休止の理由は?体調不良の原因は?盲腸癌?ステージは?
コメント