【セウォル号沈没】高校生250人犠牲!船体改造!職務怠慢!様々な不手際による最悪の事故

ニュース
この記事は約6分で読めます。
投稿日:2024年5月21日 | 最終更新日:2024年5月21日

消防への第一報は乗客の高校生からだった。日本で建造され就航していた「フェリーなみのうえ」は引退後韓国へ売却。そして改造がおこなわれた。事故後、客よりも先に逃げ出した船長及び船員、錯そうする情報。セウォル号沈没事故とはどのようなものだったのか。

【セウォル号沈没】高校生250人犠牲!韓国で起こった最悪の海難事故!どんな事故だったのか

概要

2014年4月16日午前8時50分頃発生

韓国・仁川広域市の仁川港から済州島へ向かっていた清海鎮海運(チョンヘジンかいうん)所属の大型旅客船「セウォル号」が全羅南道珍島郡の観梅島(クァンメド)沖海上で転覆・沈没

セウォル号には修学旅行中の京畿道安山市の檀園(タヌォン)高等学校2年生生徒325人と引率の教員14人、一般客108人、乗務員29人の計476人が乗船しており、車両150台あまりが積載されていた。

この事故は死者307人(乗員・乗客299人、捜索作業員8人)、行方不明者5人となる大惨事となった。

船長、機関士などの操船関係者15名は、全員の脱出と救助が確認されている。

【セウォル号沈没】高校生250人犠牲!過積載と船体改造!運航会社の企業体質!事故原因はなんだったのか

The Sewol ferry was carrying 3,608 tonnes of cargo including 108 vehicles at the time of the disaster, which was significantly more than the recommended limit of 987 tonnes.

This excessive load, coupled with only 580 tonnes of ballast water on board – just 37% of the legal requirement – made the ferry dangerously unbalanced.

The waters where the ferry capsized have some of the strongest tides off South Korea’s coast, which prevented divers from entering the mostly submerged ship for several hours. This further complicated the rescue operations and delayed the recovery of those trapped inside.

The bodies of nine people were never found, even after the ship was raised from the sea floor nearly three years later.

「セウォル号は事故当時、車両108台を含む3,608トンの貨物を積載していたが、これは推奨されている制限値987トンを大幅に超えていた。

この過大な積載量に加え、船内のバラスト水がわずか580トン(法定要件のわずか37%)しかなかったため、フェリーは危険なほどバランスを崩してしまった。

フェリーが転覆した海域は韓国沿岸で最も潮の流れが強く、ダイバーが数時間、ほとんど水没した船内に入ることができなかった。

このため、救助活動はさらに複雑になり、船内に閉じ込められた人々の救出が遅れた。 船は3年近く経って海底から引き上げられたが、9人の遺体は発見されなかった。」

セウォル号沈没事故は船体バランスを崩す改造過積載運航会社の安全軽視の企業体質などが事故原因になったと考えられています。

セウォル号はもともと日本で建造され鹿児島-沖縄航路で「フェリーなみうえ」として1994年から運行していた船体でした。

「フェリーなみうえ」として運行されていた頃は

  • 5階建て
  • 船底に一番近い1階部分 貨物甲板
  • 2階部 乗用車約200台分の車両甲板
  • 3階 レストラン、案内所、売店
  • 4階以上 客室

という構造でした。日本では一度も運行中に故障や事故は起こしていません。

それから18年後の2012年10月にこの船体は「フェリーなみうえ」としては引退します。

その後事故を起こす事になる韓国の清海鎮海運に「ほぼ鉄屑同然(スクラップ)」として約8億円で売却されています。

そして売却後に

  • 最上階部分船体後方への客室増設
  • 船体船首下部右側のランプウェイ(傾斜路)の取り外し
  • 定員804人→921人
  • 載積可能量 車両180台 20フィートコンテナ152個

このような改造を行っています。

この改造により清海鎮海運は「韓国最大のクルーズ船」とセウォル号を幅広く宣伝し、2013年3月より仁川-済州間の週2往復の定期運行を開始しました。その定員数を活かして団体旅行にも利用されていました。

「セウォル号」は改造により重心位置は高位後方に移動し、バランスをとる事が難しくなりましたが韓国船級協会の規定には合致していたようです。しかしこの改造により復元力が低下した為、転覆した可能性があると複数の有識者は指摘しています。

さらにセウォル号は転覆時、積載できる倍以上の貨物を載せていました。

そして実は清海鎮海運は事件の数年前から故障や衝突などの事故を繰り返していることがわかっています。

  • 2011年4月 エンジン故障により622名の乗客を乗船させたまま約5時間航行不能となる漂流事故
  • 2013年3月 燃料フィルター欠陥による約5時間の漂流事故
  • 2014年4月 漁船との衝突事故

セウォル号に関しては事故後の捜査により救命ボートや脱出用シューターが正常に作動しなかったことが明らかになっています。

また船員の一部は非常時の安全教育を受けていないと供述しており、安全軽視の企業体質が指摘されています。

清海鎮海運という企業自体に大きな問題があったようです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました